よかよか五島百景~久賀島~
2011年06月28日付

その5
ツバキ

久賀島といえば「ツバキ」。
島内にはヤブツバキが
至るところに自生しており、
広大な原生林や大木も見ることができる。
さらに、居住地の近くや耕作地の周辺では
住民の手により植栽されるなど、
島内の至るところで
たくさんのツバキを見ることができる。

なぜ久賀島にこれだけ
たくさんのツバキが存在しているのか。
それは久賀島の「自然環境」と「文化」に関係がある。

久賀島の外海側には季節により非常に強い季節風が吹きつける。
ツバキは他の植物達よりもこの季節風に強いため、
ツバキ密度の高い林が形成されていった。
またツバキは幹や枝を工芸品などに利用するのが一般的であるが、
下五島地域では種子から油を採取し、
食用油や整髪油などとして利用することがほとんどであったため、
大規模な伐採が行われなかった。
さらに「クチアケ」と呼ばれる採取日の設定、
ツバキの伐採を制限する独自の条例の制定など、
ツバキを守っていくルールを古くから自分たちで継承してきた。
このように島民の生活の中にはツバキが溶け込んでいた。

こうした久賀島特有の「自然環境」と「文化」が、
「ツバキの島」を形成していったのである。