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(3)カネミ油症(ゆしょう)問題から考える
 

 カネミ油症問題は、合成化学物質が引き起こした事件です。たちまちのうちに症状(しょうじょう)の現れるふぐやきのこなどの自然界に存在する毒と違い、合成化学物質による汚染は、徐々に人間の体内や自然環境の中に蓄(たくわ)えられていきます。気が付いたときには、多くの人に被害が拡大しているのが、化学物質の恐ろしさです。しかも、化学物質はいったん体内や自然環境の中に蓄えられると、なかなか排出(はいしゅつ)されません。カネミ油症の患者の中には、血液中のダイオキシン濃度(のうど)の値が低くなるどころか、逆に高くなる人もいます。そして、人間や自然環境に悪影響(あくえいきょう)を及ぼすのです。化学物質の怖さを知り、身近なところから自然環境や生命を守っていくことが大切です。そのために、私たちに何ができるのかを考えていきましょう。
 カネミ油症は、発生から40年が過ぎた今も治療法(ちりょうほう)が見つかっていません。体調が悪くて、病院に行っても原因が分からず、何の治療も行われないことさえあるのです。そのような中で、被害者たちは、昔ながらの自然療法(りょうほう)を試(こころ)みたり、支援者や家族同士で支え合いながら、日々の暮らしの中にささやかな楽しみを見い出し、明るく生きていこうとしています。
 今、私たちは、カネミ油症の問題から、環境汚染や食の安全の問題、家族や仲間との絆(きずな)や生きがいをもって生きることなど、さまざまな現代の課題について考えさせられます。そしてまた、この問題から国や企業のあり方、被害者の人権や地域のあり方など、多くのことを学ぶきっかけとしたいものです。

 参考資料
 『長崎新聞』カネミ油症事件関連記事
 『嗚咽する海』林えいだい1974
 『今なぜカネミ油症か』止めよう!ダイオキシン汚染・関東ネットワーク2000
 『黒い赤ちゃん』明石昇二郎2002
 『検証・カネミ油症事件』川名英之2005
 『カネミ油症 過去・現在・未来』カネミ油症被害者支援センター2006
 『平成28年度 カネミ油症被害者に対する支援行動計画』五島市
 協力
  カネミ油症被害者の会
  長崎新聞社

 

 

 
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