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五島 旬の魚
 
五島では、四季折々いろいろな魚が姿を現します。
五島の旬の魚をご覧いただき、味わってみてください。

アオリイカ(4月掲載)
ヒラメ
(2月掲載)
キビナゴ(1月掲載)
クエ(アラ)(12月掲載)
ウチワエビ(11月掲載)
ボラ(10月掲載)
カジキ(9月掲載)
イセエビ(8月掲載)
 
アワビ(8月掲載) 
いさき(6月掲載)


■□■ アオリイカ(4月掲載) □■□


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 イカは全世界で約450種類が生息しているといわれています。この中で特に美味でイカの王様だと称賛されるのがアオリイカです。
 北海道南部以南各地の沿岸やハワイ以西の太平洋、インド洋などの暖かい海域に分布しています。
 雄の方が雌よりも大きくなり、雄は最大で40cmを超え、体重も3kgを超えるものもいます。寿命はわずか1年余り。子孫を残した後、力尽きます。
 水温が上がる4〜9月、産卵期には故郷の岸辺に寄ってきます。産卵場所はホンダワラなど大型の海藻が繁る藻場です。およそ1ヶ月で孵化した子供はすでに親と同じ姿をしたミニチュア版で、胴長が7〜10mmもあるのです。
 生後2ヶ月で10cm、4ヶ月で15〜20cmと驚くべき早さで成長していきます。この成長力を支えるものは、けた違いの食欲と並はずれた狩猟能力です。
 五島では、ミズイカと呼ばれ主に春から夏にかけて定置網や釣りで漁獲され、地元漁協では扇白水(あおりひめ)という名前でブランド化を図っています。
 アミノ酸の一種であるグリシンが多く含まれ、他のイカにはない甘さがあります。刺身が一番ですが天ぷら、煮つけもお勧めです。ミズイカの一夜干しも酒の肴に最高です。


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■□■ ヒラメ(2月掲載) □■□


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 ヒラメとカレイの見分け方として有名なのが「左ヒラメに右カレイ」。
 両者とも「カレイ目」に属し、目を上に置いた状態で魚を置き、顔が左にきたら「ヒラメ」で右にきたら「カレイ」。しかし例外もあり、例えば、ヌマガレイは顔が左にくるがヒラメではないし、オヒョウ(大鮃)は鮃(ヒラメ)という字が使われているが、顔が右を向くカレイの仲間。それでは、誰にでも分かる見分け方は何かというと、口の大きさに大きな違いがあるようです。アジやイワシ等を主食とするヒラメの口は大きく歯も鋭く立派であるのに対し、イワムシやゴカイ等を主食とするカレイはおちょぼ口で歯も小さい。そのため、ヒラメは別名「おおくちカレイ」と呼ばれ、英語ではLarge−tooth floundersというそうであり、正に名が体を表しています。目が左側に偏っているヒラメだが、生まれた稚魚は普通の魚と同じように目は両側についている。1ヶ月ぐらいで右目が少しずつ左目の方へ移動し、体は右に倒れ、海底での生活に入ります。
 ヒラメの旬は産卵前の冬で、この時期のヒラメは特に「寒鮃」(カンビラメ)と言われ、食通をうならせる程のおいしさです。また、特殊な体型のため捌き方が通常の3枚卸しではなく、5枚卸しもしくは7枚卸しにします。特に、背びれと腹びれの付け根にある「エンガワ」は美味しく1尾から少量しかとれないため珍重され、身は淡泊で美容効果に最適のコラーゲンがたっぷり含まれています。五島市では今が「寒椿」の見頃の時期で、「椿祭り」を開催していますが、この機会に是非、寒椿を目で楽しみ、寒鮃を舌で堪能してみられてはいかがでしょうか。


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■□■ キビナゴ(1月掲載) □■□


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帰港後すぐに水揚! 水揚直後のキビナゴ。きれいな青色をしている。
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鮮度落ちを防ぐため、すぐに氷を入れて箱立てする。 シャーベット氷、殺菌した氷を使用!鮮度抜群なうえに安全です。

 五島市で年間を通じてよく獲れる『キビナゴ』についてお話します。
 キビナゴは、体長10センチほどの小さな魚で、外敵から少しでも身を守るために大きな群れをつくって海を泳ぐ。このキビナゴを、漁船の上で集魚灯をつけ、魚群が集まるのを待ち、網を投網する『刺網漁』という漁法で漁獲。周年漁獲されるが、産卵期の6〜7月は資源保護の観点から原則的に禁漁している。
 また、キビナゴは、鮮度が非常に落ちやすく、鮮度が落ちると腹が赤くなるため、漁師はキビナゴを漁獲するとすぐにドブ氷(海水の入った氷水)につけキビナゴを冷やしこみ、少しでも鮮度を保つ。最近では、より鮮度を保つために、シャーベット氷(キメの細かな海水氷)を使用した出荷への取り組みも開始した。
 五島では、キビナゴを、刺身や一夜干、田楽などにして食べるが、特に今の寒い冬場にお勧めなのが『キビナゴのいりやき』!大根、白菜、春菊、ネギの入った鍋に、キビナゴを入れ、キビナゴが白くなったら食べごろ。食べ方にもこだわりがあり、上級者になるとキビナゴを口の中で器用に骨と身を分けて、身の部分だけを食べ、なんとも器用にキビナゴの頭のついた骨だけを残して口から取り出す。皆さんも挑戦してみては・・・?
 五島の冬場のキビナゴは型も大きく脂がのっているため、絶品の味わいです。この機会にぜひ一度五島のキビナゴをお召し上がり下さい。


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■□■ クエ(アラ)(12月掲載) □■□


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 肌寒くなると食べたくなる「なべ料理」、中でも鍋の王様といわれる「クエ鍋」そのクエをご紹介。体色は薄茶色に6本の濃い茶色の横縞模様で大きな口が特徴。名前の由来は体に九つの絵模様があることから「九絵」と名付けられた説がある。五島では、「アラ」と呼ばれる。
 五島での主な漁獲は延縄漁法によるが、成長すると30kgを超える巨体となるため磯釣りの大物釣りの対象としても人気が高い。
 巨体と大きな口のいかつい顔に似合わず、臆病で非常に用心深い魚で、昼間は巣穴から出ることはほとんどない。その反面、夜になると帝王と呼ばれるほど活発に活動する。
 年間通して漁獲されるが、旬は冬で、くせのない白身が好まれ、刺身や鍋物にして食される。捨てるところはなく、内臓から目玉まですべてが食べられる。内蔵や皮と肉身の間のゼラチン質にはコラーゲンもたっぷりである。フグよりもおいしいと言われ、クエを食べると「他の魚はクエん」そうな。
 非常に美味で、時期によってはキロ単価1万円を超えることもあるという、超がつく高級魚である。漁獲量も少ないため「幻の魚」とも呼ばれる。
 五島は、この「幻の魚」が多く漁獲される全国有数の産地であり、今頃の時期になると料理屋さんの水槽で泳いでいるクエを目にすることができる。今が旬のクエを是非、一度ご賞味ください。


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■□■ ウチワエビ(11月掲載) □■□


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 朝陽に照らされた漁船のデッキの上に、水深200mの海底からビチビチという音を響かせながら鈴なりの平たいエビがひき上げられる。
この鈴なりの平たいエビがウチワエビ。刺し網で漁獲され、大浜、富江地区の水揚げが多い。18年は約6トン、平成8年には21トンもの記録があるが、年々漁獲高は減少し「幻のエビ」になりつつある。

 ウチワエビ (団扇海老)は、体長15cmほどで、体は上から押しつぶされたように平たい。体の前半分が円盤形で、上から見ると和名通りうちわのような形をしている。形も奇妙だが、地方名もかなりユニーク。ぞうりえび、くつえび、ぱちぱちえび、きんちゃくえび、はたきえび、ひっぱたきなど。海外ではスリッパーロブスターとか。

 水深50〜300mまでの砂泥底に生息する。敵は沿岸性のサメやエイ、タコなどで、敵に出会うと尾を使って素早く後ろに飛び退く動作を行う。
体表は堅い外骨格に覆われ、縁には鋸の歯のような棘が並ぶ。体の前方中央と頭胸甲の左右に大きな切れこみがある。

形はかなり奇妙であるが、堅い甲羅に守られた新鮮な身は半透明の白色で、甘みと旨みがあり、味は絶品。刺身、塩ゆで、味噌汁など様々な料理に用いられる。イセエビよりも小型で身も少ないが、味わいはイセエビに匹敵するかそれ以上とも言われる。
五島の「うんまか(うまい)みそ汁」の代表格。形を楽しみながら、身を味わいながら晩秋の夕げを楽しんでいただければ。


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■□■ ボラ(10月掲載) □■□



 富江地区の伝統漁法であるボラのまき刺し網漁業は、10月から始まる。この地区は知る人ぞ知る「からすみの」の産地。この「からすみ」づくりに欠かせないのが、原料となるボラの真子(卵巣)。まき刺し網漁業は、成熟したボラが大きな群れをなしてやってくるこの時期に約1ヶ月間だけ行われ、豊かな富江の海が伝統産業である「からすみ」づくりを支えている。

漁獲したボラは、水揚げされるとすぐに腹を割って卵巣を取り出し、水洗いした後、1ヶ月間塩漬をして、その後、塩抜きと天日干しを繰り返して製品となる。特に製品の出来を左右するのが塩抜き技術。指先の感覚のみで塩抜き加減を判断するため、ベテランの職人にとっても最も気を使う作業であり、まさに職人技によって生まれる伝統食品である。
一方、肝心の身の方は脇役に追いやられている感じがして残念である。一般家庭の食卓には並ぶことが少ない魚であるが、身は白身で刺身にした時、皮の下の紅が美しい魚である。旬は秋から冬で特に脂がのっている「寒ボラ」は美味である。
ボラはブリやスズキと同じ出世魚で、オボコ、イナッコ、スバシリ、ボラ、トドと名前が変わる。「トドのつまり」の語源は、トドがこれ以上大きくならないところから出たらしい。
「天下の三珍」のひとつである「からすみ」を肴に一杯といきたいものである。


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■□■ カジキ(9月掲載) □■□

カジキ

アーネスト・ヘミングウェイの名著「老人と海」で、老漁師サンチャゴと3日間に及ぶ死闘を繰り広げた魚=カジキ。カジキマグロと呼ぶ人も多いが、マグロの仲間ではなく、メカジキ科とマカジキ科の2科に属する魚の総称。日本近海にはメカジキ・マカジキ・バショウカジキ・フウライカジキ・シロカジキ・クロカジキの6種が生息。突き出た上あごが特徴で、この上あごで舵木(船のかじをとる硬い木板)を突き通すことから舵木通し(かじきどおし)と呼ばれ、それが縮まったのが、現在のカジキである、という説が有力とのこと。この攻撃力のある武器を振り回し、縦横無尽に泳ぎ回る様は、海の暴れん坊といったところでしょうか。
五島市の大浜地区では、伝統漁法である「突きん棒漁」が行われている。この漁は、船の見張り台でカジキの魚影を探し、銛(もり)で突くという漁法。近年は銛に電流を流せるようになっており、突いたカジキに電撃を与えて船内に取り上げるそうである。
夏から秋にかけて北上してくるカジキを狙うそうであるが、脂がのり、だんだんうまくなるのが10月。長崎の市場では、カジキの姿が見え出すと「くんちが近くなった」という話が飛び交うそうであり、秋の訪れを感じさせる代表的な魚となっている。
水中における最速のスプリンターであるカジキの肉は締りがよく、色はやや淡くピンク色で、刺身、照り焼き、塩焼き、から揚げ、煮付けにすると美味である。運動会シーズンである今こそ、カジキをたくさん食べて、カジキのスピードにあやかりたいものである。

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■□■ イセエビ(8月掲載)
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イセエビ

よろいかぶとに身を包んだ勇猛果敢な姿から、「威勢(いせい)がいい」を意味する縁起物として、古くから祝いの席に欠かせない磯の将軍である。
長崎県の2005年の漁獲量は約73トン。そのうち五島市では3割に当たる21トンが漁獲され、県内最大のイセエビ産地となっている。水揚げの主体は刺し網漁業で、夕方に網を仕掛け、早朝に網を揚げて漁獲する。
タコが天敵で、長い竿の先にタコを結びつけてエビのいる「穴」に入れ脅し、「天敵来襲」とばかりに巣穴から飛び出したエビをタモ網で捕る伝統漁法の「たこおどし漁」が五島には残っている。まさに産地のあかしである。ちなみに、タコに対するイセエビの防御手段として、タコの天敵であるウツボの近くにいることがあるそうであり、この場合はウツボがイセエビの用心棒といったところでしょうか。
見た目もさることながら、イセエビはそのボリューム感で秀でており、甘くて透明感のある刺身、見た目もすばらしくエビそのものの味が堪能できる鬼殻焼き、極上のだしが味わえるみそ汁は絶品である。
長崎県では、イセエビ漁を5月から8月までの産卵期に禁漁にしており、この間はお目にかかれないが、8月21日の解禁日ともなると、浜は水揚げする漁師さんの活気に包まれる。(写真は解禁日に撮影)
この漁の醍醐味を経験されたい方は、昨年から大浜海業振興会が始めている「体験漁」に参加されては。また、今年も好評につき「五島の海を体験祭」が9月16日(日)に大浜漁港で開催されますので(有料)、五島の海を、イセエビを味わってみられてはいかがでしょうか。


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■□■ アワビ(8月掲載) □■□

アワビ

今回は、磯の王様「アワビ(鮑)」についてお話します。
アワビを食べたことがない人でも姿・形が思いつくほどの知名度を誇り、その美味しさは外見から判断できる肉厚な身が物語っている。
物の本によると、アワビの仲間は世界に100種、日本で10種生息し、アワビと呼ばれて利用されているのは、クロアワビ、メガイアワビ、マダカアワビ、エゾアワビの4種で、五島では黒(クロアワビ)と赤(メガイアワビ)が一般的。この2つの見分け方は、黒がやや細長く色が黒くて身が厚いのに対し、赤は丸みを帯びて身が赤く薄いというのが特徴。夏が旬で、生ではアワビ独特のコリコリとした歯ごたえと圧倒的な磯の香りに舌鼓。火を通しては、生とは違う軟らかさと奥の深い旨みに感動すら覚える。
日本人とアワビとの関わりは古く、縄文・弥生時代の遺跡からもアワビ殻が出土していることから、既にこの頃から食用とされており、「万葉集」にも多く歌われている。今日の「のし袋」の起源も、古来、乾燥させた熨斗鮑(のしあわび)を祝い事の贈り物に添えたことがはじまりと言われていることは有名な話。
古くから日本人に愛されているアワビであるが、近年のアワビの水揚げは減少してきている。全国的に、資源を増やす取り組みが行われており、獲ってはいけない期間、大きさを定め資源を管理するとともに、稚貝の放流にも力を入れている。昨年度は、五島市内だけでも、約12万個の稚貝を放流。
「磯の鮑の片思い」(常に相手を思っている状態のこと)の諺のように、日本人が愛してやまないアワビを今後も大切に守り育てていく必要がある。

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■□■ いさき(6月掲載) □■□

イサキ

季節を知らせる魚は多いが、この魚も初夏の訪れを感じさせる代表的な魚である。「伊佐木」「伊佐幾」「鶏魚」などと書くが、五島では「いっさき」(一先)と呼ばれている。
 旬は、初夏から8月頃までで、特に梅雨頃の卵を抱えた時期は脂がのって食べ頃であり、梅雨イサキとも呼ばれている。
 長崎県は全国一位(約3割)の水揚げを誇り、潮早い荒磯を多く有する五島列島は一大産地であり、定置網や一本釣によって漁獲されている。
 幼魚には黄色の縦しま模様があるが成長するにつれて縦しまは薄れ、25cmほどで消える。全長50cmに達するものもいる。
 イサキの身はタイに似た白身で、食べ方は、刺身はもちろん、塩焼き・煮つけでもおいしく、皮下脂肪にうまみがあることから、皮つきの刺身も一般的である。中骨などは、生のときにはノドに刺さりにくいが、熱を通すとトゲが強くなり、「鍛冶屋殺し」の呼び名があるほどなので、気をつけたい。
 選び方は、他の魚と違い、鮮度がよくても目が濁っているので、腹回りの張りやエラの赤みの鮮やかさを確認することがポイント。それと、見落してはいけないのが、おいしさのポイントである「五島産」の表示。
 今が旬のイサキをお召し上がりください。

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