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五島市の再生可能エネルギー情報

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その10.サステナブルってどんなこと?

更新日:2021年12月1日

持続可能な開発目標11.住み続けられるまちづくりを

最近よく目にするサステナブル(Sustainable)とは、どのような意味を持つ言葉なのでしょうか。

サステナブル(Sustainable)は、sustain(持続する)とable(~できる)からなる言葉で「持続可能な」「ずっと続けていける」という意味があります。        
現在、世界の人たちが共通の目標として取り組み始めているのが「サステナブル(Sustainable)」な社会の実現です。                 

今、世界がめざす「サステナブルな社会」とは       

「持続可能な社会」を意味します。        
それは、地球の環境を壊さず、資源も使いすぎず、未来の世代も美しい地球で平和に豊かにずっと生活をし続けていける社会のことです。               

サステナブルが提唱された3つの背景        

1.天然資源の枯渇        

18~19世紀以降、世界の経済は大きな飛躍を遂げ、特に中国、インドをはじめとする新興国は、人口の増加も相まって急速に経済が発展しました。こうした経済成長に伴い、2000年以降は石油、石炭などの天然資源の消費量も急激に増加しました。        
例えば、経済が発展すれば自動車に乗る人が増えることで石油の消費量が増加する、また生活に欠かせない電気を生み出すために、ウランなどの資源も消費されます。        
世界的な経済成長に伴い、天然資源の消費量が増える一方で、天然資源は人工で作り出せるわけではないので限りがあります。

そのため、今後も天然資源の消費量が増加すると予想されており、天然資源の枯渇が危惧されています。        
石油や天然ガスなどの資源が枯渇すれば、自動車の運転や飛行機での輸送など私たちの生活は維持できなくなるでしょう。        
このような深刻な事態を打破する目的で「代替エネルギーの開発」「エネルギーの再利用」といった施策によりサステナブルな経済開発を目指す動きが高まっています。        

2.環境汚染や温暖化の進行        

産業革命以降、多くの国が経済発展のために工業に注力して生産活動を行ってきました。
その成果もあり19世紀以降は世界全体で経済が加速度的に発展したもののその代償として水質汚染や大気汚染も深刻化しました。        
現代においても、新興国を中心に経済発展のために環境汚染を繰り返しています。        
このまま環境汚染が深刻化すると、人々の健康寿命に支障をきたしたり、森林火災や海中の生物を死滅させたりするなどのリスクが上昇すると予想されています。

また環境汚染と同時に危惧されているのが温暖化です。        
地球温暖化は、自動車や電化製品の利用といった人間活動により発生するCO2などの温室効果ガスによって引き起こされます。
産業革命以降の世界的な経済発展に伴い、自動車や電化製品などの利用量は増加すると同時に、森林が減少しました。結果的に大気中のCO2濃度は大幅に上昇し、地球に熱が蓄積することとなりました。
CO2濃度の大幅な上昇に伴い、地球温暖化は深刻化しています。
このまま温暖化が進行すれば、ゲリラ豪雨や海面上昇などの問題がさらに悪化すると予想されます。        
環境汚染や温暖化は、長期的にみれば地球の資源を減少させたり、生活や健康に悪影響を与えたりするため、現在の生活は維持できなくなるでしょう。そうした事態を避けるためにも環境汚染の防止やCO2排出量の削減が求められています。     

3.地球全体での人口急増        

発展途上国や新興国の急速な経済成長に伴い、地球規模で人口が急激に増加しています。2019年時点で世界の人口は約77憶人でした。        
しかし、2050年には約97憶人、2100年には約110憶人にまで増加すると予測されています。このような地球全体での人口増加は、前述でふれた天然資源の枯渇や環境汚染・温暖化問題をより加速させる要因となりえます。

例えば、人口が増加すればその分だけ自動車に乗る人が増えて石油の使用量は増加します。また自動車から排出されるCO2も増加し温暖化の進行も早まる可能性が高いといえます。        
        
以上の理由により、現在の世界では、持続可能な社会の実現にむけての行動をはじめています。        

サステナブルな社会にむけた目標       

国連の目標であるSDGs        

   SDGs17の目標の図
これらを見ると自然保護のみならず、人権・平等・公平を含んでおり、人類社会の問題解決に大きな比重が掛けられていることがわかります。すべての人がすべての地域で豊かになることがサステナブルの目標です。        

企業の活動におけるESG        

企業におけるESGはEnvironment・Soⅽial・Governanceを並べたもので、環境・社会・企業統治のことです。環境と社会はわかりやすいですが、企業統治は簡単に言えば、会社や経営者が不正や暴走をしないように企業経営の監視に外の目を入れるということです。        
環境や社会の問題を解決するのは政府だけでなく、公的存在としての企業の社会的責任でもあります。企業がその意識を高く持ち、活動しているかどうかの見方がESGです。        
企業理念や活動目標、行動指針などにこれらを唱え、行動している企業がサステナブルな企業と言えます。

一つ例を挙げれば、「働き方改革」を率先して実行している企業は、ESGの観点から評価される企業と言えます。

サステナブルな衣食住・サステナブルファッション        

サステナブルファッションとは、環境に配慮した製品をつくり、会社に係る人たちへの公正で安全な配慮をしているメーカーのファッションを身にまとうことと要約できます。        
製品づくりについては、デッドストックやリサイクル素材を積極的に取り入れて商品化、動物由来の素材を避けてオーガニックコットンを使用して商品化、これまでは捨てられていた切れ端を使ってパッチワークするなどがあります。

また良い衣服を長く着続けることもサステナブルです。        
その例として「使い捨てから使い続ける価値を提案。大切な衣服を長く楽しむ新習慣(ケアメンテ)」をコンセプトに、衣服の再生を事業にしているハッピーケアメンテが挙げられます。

もう一つの公正で安全な配慮とは、そこで働く人たち、取引先の人たちへの配慮です。        
SDGs17の中の「すべての人に健康と福祉を」「ジェンダー平等を実現しよう」「働きがいも経済成長も」などを意識しているファッションメーカーがサステナブルといえます。 

サステナブルフード        

サステナブルフードとは、生産から消費までのプロセスにおいて環境・社会の持続可能性に配慮された食です。        
具体的には次のようないくつかの意味で使われます。        
  • 食品ロスを減らす        
  • 持続可能な方法で獲った海産物を利用する        
環境面で問題となっているのが食品ロスです。        
食品ロスを減らすことは、食糧の乱獲を減らすこと、ゴミを減らすこと、それを処理するエネルギーを減らすことになります。

次のサステナブルシーフードは、持続可能な漁業で獲った水産資源、養殖資源、あるいはそれらを材料とした料理のことです。SDGsの中の「海の豊かさを守ろう」にあたります。         

サステナブルな住宅        

「サスティナブルな住宅」とは、自然環境や地域環境に悪影響を及ぼさないよう配慮しながら、何世代にもわたり住み継ぐことができ、快適に暮らしていける生活環境にも配慮して設計された住宅といえます。
具体的には、太陽光や風力などの自然エネルギーを生かした「ZEHゼッチ(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」などがあげられますが、環境に優しく快適に暮らせる住宅という観点で考えると、自然素材や再生可能な素材の利用、維持管理を適切にして長持ちする工夫、多様性に対応できる可変性のある間取りなどもサスティナブルな住宅といえます。
サスティナブルな住宅を検討していく上でポイントと考えられるのは、長寿命にするための強固な躯体、高気密・高断熱の仕様で快適性と省エネ性が兼ねられる性能、スケルトン・インフィルで可変性に対応できる間取り、安全・安心で長持ちする自然素材・地元産木材の利用、そして自然エネルギーを取り入れエネルギーの抑制ができる設備などになります。
「サスティナブルな住宅」というのは、自然にも人にも優しい、持続可能な住まい方が実現できる住宅ということなのです。

一番の関心は電力消費の多い空調に頼らない室内環境をどう実現するかということでしょう。
具体的にいえば、高断熱化、冬の日射熱の利用、夏の日射遮断、自然風の利用、高効率暖冷房設備、太陽光発電などを取り入れたものがサステナブルな住宅です。
       

その他サステナブルなもの        

製品を長く持たせて、省資源になっている代表的なものにLEDの照明灯や充電式乾電池があります。        

ツーリズムにおけるサステナブルとは        

サステナブルはイベントにも使われるようになっています。        
その1つが、サステナブルツーリズム、つまり持続可能な観光旅行です。        
これに固有の課題は、「観光資源の維持・向上」と「そこに住む人たちの日常生活を守る」ことです。        
観光資源には自然の景観、動植物を含めた自然の営み、歴史的構造物、名産物などがあります。これらを維持・向上さらには新たに発掘していくことがサステナブルです。

また人々が生活している観光地ではSDGs17の目標の中にある「住み続けられるまちづくり」 「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさを守ろう」などを配慮した観光旅行がサステナブルツーリズムとなります。

サステナブルとは共存共栄で発展することです。        
サステナブルな開発をすれば、地球温暖化防止や自然保護にとどまらず、すべての人や地域が豊かになることで貧困や飢餓がなくなると同時に、限られた資源を有効に分け合うことで平等で公平な持続可能な社会が実現します。
つまり、世界中の人たちが競争発展しながらも共存共栄する社会を実現しようということがサステナブルに込められています。        
サステナブルを意識することが、今日の時代感覚です。    

わたしたち消費者が出来るサステナブルな行動        

  • 先にあげたような企業の商品を選んで購入する        
  • 着られなくなった服をリサイクルにだす        
  • フリマアプリなどで売って廃棄物を減らす        
  • 新品ではなく古着を購入する        
  • 流行りの服やファストファッションを大量に購入するのではなく、上質で流行に左右されないデザインのものを選び、大切に長く着る        
  • 衣服の量を減らし、シンプルな色や形のものを身に着ける        
        
こうした日常の小さな積み重ねが、サステナブルな社会を実現するために大切なことです。        
        

五島市をゼロカーボンシティに!        
「一人の100歩より100人の一歩」        
市民の皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。