とる漁業

更新日:2019年2月20日

(1)定置網漁

定置網漁

海岸の決められた場所に魚が迷(まよ)い込(こ)むように網(あみ)を仕掛(しか)けておく漁法。ブリやイサキ、イカなどが入る。 200年以上(いじょう)も続(つづ)いている。多いときには1回で4から5万匹(ひき)のブリがとれて、東洋一のブリ漁場(ぎょじょう)と呼ばれ(よばれ)ていた。

定置網漁をしている人の話

港を出てから、あみを上げて魚をとって帰るまで2時間くらいしかかかりませんが、あみのねだんが高いことやあみを上げるのに多くの人の手がひつようなことがなやみです。また、1・2ヶ月に1回はあみのしゅうりやそうじのためにあみの入れかえをしなくてはならないなど手間もかかります。海があれて、時化(しけ)たあとにはたくさんの魚が入りますが、だんだんとれる魚のりょうがへってきています。

(2)もぐり漁

もぐり漁

春から夏にかけて、サザエやウニをとる。小型(こがた)の船を止めて海岸近くの10メートルくらいの深さをもぐり、貝や海草をとる。とりすぎないように注意している。

もぐり漁をしている人の話

昔はたくさんのサザエやアワビがとれていましたが、この数年でもぐり漁をする人が増えたことや、「いそやけ」とよばれる藻や海草がなくなるところが広がっていることから、水あげがだんだんへってきています。ウニをとる時期には家族みんなでからをわったり、中みをとり出したりして手伝っています。

(3)さしあみ漁

さしあみ漁

あみをしかけておいて、イセエビなどをとる。

(4)はえなわ漁

はえなわ漁

えさを仕掛(しか)けたしかけを入れておいて、海の底(そこ)にいるアラなどの高級魚をとる。秋から冬にかけて高い値段(ねだん)で売れ、大きなものは40キログラム以上(いじょう)にもなる。

大型船の船長の話

私たちの船には3から4人の乗組員(のりくみいん)がいます。そして漁で一番気をつかうのはやはり、網を入れるときです。メブトは、水深150メートルのところに住んでいるので、魚群探知機(ぎょぐんたんちき)でメブトの群れを探して網を入れていきます。この時、気をつけなくてはならないことは、海流(かいりゅう)が上流・中流・底流(ていりゅう)の三層(さんそう)にわかれているので、潮(しお)の流れを計算してうまく魚の群れに網が届くようにしないといけないことです。少しでもずれてしまうと、魚が全くかからないこともあります。
また、魚のとれ方によっては、網を巻(ま)き上げるのに3から7時間もかかることがあります。しかし、時には時化(しけ)によって網が切れたり、「も」が引っかかって、使いものにならなくなったりすることもあります。とれた魚は、漁協におろしますが、たくさんとれた時にはそのまま長崎に運(はこ)ぶこともあります。
冬場になると、時化が多く、1から3月は漁に出られない日が続きます。