水道局で働く人のお話

更新日:2019年2月20日

水について

私たちが住んでいる地球という星は、とても素晴らしく、しかもとても美しい星です。
地球という星の最大の特徴は、オゾン層など特殊な大気でまもられていて、太陽からの有害な紫外線をさえぎる一方、地球から宇宙への熱の放散を防ぎ、そして常に水が存在することです。
そこに住んでいる私たちは、地球から自然というとても素晴しい恵みを受けて存在しています。
私たちにとって、水や空気、山や川や海など、自然はなくてはならないとても大切なものです。海、氷河、川、湖などの水は、太陽に暖められて蒸発し上空で冷やされて雲となって雨を降らせます。

水は固体(氷)、液体(水)、気体(水蒸気)と姿を変えて存在しますが、地上から水が蒸発する分量と、雨や雪となって地上に降り注ぐ水の分量は同じで、なんともみごとにリサイクルができているのがこの星の特徴です。水はこの地球の中で様々なものを結ぶかのように循環しているのです。
いろんな生物が恩恵を受けていますし、その存在価値は生物だけにとどまっていません。しかし、この地球で私たちが利用できる水は実は大変少なく、その97.5%は海水なのです。私たちが水と呼んでいる淡水はわずか2.5%で、そのうちの70%は南極の氷や高地の氷河で、残りの29%は地下水です。その地下水の半分以上はかなり(800メートル以上)深いところにあり、人間が簡単に掘りだして(井戸を掘って)使えるようなものではありません。
私たちが利用できる水は、淡水と呼ばれる水の中で1%程度、地球上の水の約0.025%にすぎないのです。
わざわざ地球上に少ししかない水をうまく回るように創ったんじゃないかとさえ思えてなりません。どこかで大量に雨が降って大洪水が起こっている一方で雨が降らず旱魃(カンバツ)になったりします。

自然は私たち人間に恵みを与える一方で、時として災害をもたらすこともあるのです。
さて、そういった水ですが世界中でみると水道の恩恵に与っている人口は少ないと聞きます。
世界の人々の(1/6)は安全な水を得られていないとも聞きます。水を得る為に、生活の一部どころか生活のほとんどを費やしている人々もいると聞きます。
私たちは沢山の方々の努力で身近に水道の水を飲むことができていますが、では水道が普及する以前はどうだったかというと、川などから水を汲んで飲んでいたのです。
川は生活の一部だったのです。ですから私たちは、川をきれいにし大事にしていたのでしょう。
水道が普及するにつれて、いつしか川の存在を忘れるようになってはいないでしょうか。
豊かに、便利になるにつれて何か大切なものを見失っているようにも思えるのです。
「考えよう!大切な水道水」。こういった標語を目にすることもあるでしょう。
では、水を大事にするということはどういうことでしょう。

水を大事にするということは、山や川や海を、自然を大事にするということにつながります。
山や川が汚れていけば、海も汚れていきます。今まで私たちに恩恵を与えてきた自然が汚れていくことになるのです。そして、水は循環の経路をたどっていずれ私たちのもとに戻ってくるのです。
自分が使った水は、いずれまた自分のもとに戻ってくるということなのです。
自然を、山や川や海を大事にするということは、水を大事にするということにつながります。
私たちにとって、水はかけがえのない大切なものですが、地球にとっても大切な命の水なのです。
ですから、私たちと地球の自然のために、これからも水を大事にしていきましょう。

水の循環

海や氷河や川や湖などの水は、太陽に暖められて蒸発していますが、人間や動物、植物も汗をかいたり、呼吸をしたりして、常に水分を蒸発しています。
蒸発して水蒸気になった水分は、雲を形成して雨や雪になって地上に降り注ぎます。
直接、海に降ったり、地表に降って植物に吸い上げられたり、川になって海にそそいだり、地下水になったりします。
そしてまた蒸発して水蒸気になって雨や雪となって地上に戻ってきます。