五島むかしばなしを楽しむ会（平成30年10月掲載）

昔話を次の世代に正しく楽しく引き継ぎ 今を楽しく生き、五島のこれからを考えるきっかけに

三村ん助作さんな、わっかとっか、ざーまに肝んふとか人じゃったっちよ。そっで、三井楽と福江ん間ばかんぜきれんごて通たばって、いっぺんもガッパかっだまされたこちゃなかったそうたい。いっぺんこんなこんのあったっちよ。

五島むかしばなしを楽しむ会（会長 才津久高さん）は、五島に伝わる昔話や伝説、わらべ歌、子守唄などを次の世代に正しく楽しく引き継いでいくために活動しています。

設立のきっかけは、平成27 年10月に五島市で開催された「第29回昔話を楽しむ九州・沖縄交流会in長崎」。昔話などを語り継ぐため熱心に活動している方々が結束して開催に取り組みました。この結束力を何とか今後にも活かしたいと、平成28年5月に立ち上げられました。

会では、学校や老人会を訪問してのおはなし会を通して、昔話を広める活動をしています。また、正しく伝えるために、定期的に集まり、語りの学習会も行っています。
さらに力を入れているのが、各地に残る昔話などの掘り起しと記録です。今年の3月には、五島に伝わる昔話を読みやすく編集した「五島のむかしばなし」を発行しました。冒頭の文章は、この本に収録されたお話の一文です。

「物語を楽しみながら、五島の昔の暮らしや風習を知ることができる昔話。それが、今を楽しく生きることや、五島のこれからを考えるきっかけになってくれれば」そんな思いで、楽しみながら活動しています。