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百日咳にご注意ください

更新日:2019年9月17日

百日咳は、百日咳菌による急性気道感染症です。患者の咳やくしゃみなどの飛沫や痰に含まれる細菌によって感染(飛沫・接触感染)します。

予防接種を受けた年長児や成人では多くの場合、長引く咳のみで命にはかかわりありませんが、生後3か月未満の乳幼児等、予防接種未接種児では重症になり、死亡する危険性があります。下記の感染防止対策と早期受診に努め、赤ちゃんを百日咳菌の感染から守りましょう。

症状

(1)カタル期(約2週間持続)

通常7~10日程度の潜伏期を経て、通常の風邪のような症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなります。

(2)痙咳期(けいがいき)(約2~3週間持続)

次第に特徴ある発作性・けいれん性の 咳(痙咳)になります。これは短い咳が連続的に起こり、続いて、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音がでます。このような咳発作が繰り返すことをレプリーゼと呼びます。しばしば嘔吐を伴います。

発熱はないか、あっても微熱程度です。息を詰めて咳をするため、顔面の静脈圧が上昇し、顔面浮腫、点状出血、眼球結膜出血、鼻出血などが見られることもあります。非発作時は無症状ですが、何らかの刺激が加わると発作が誘発されます。また、夜間の発作が多い。年齢が小さいほど症状は非定型的であり、乳児期早期では特徴的な咳がなく、単に息を止めているような無呼吸発作からチアノーゼ、けいれん、呼吸停止と進展することがあります。合併症としては肺炎の他、発症機序は不明ですが脳症も重要な問題となり、特に乳児で注意が必要です。

(3)回復期(2、3週~)

激しい発作は、次第に減衰し、2~3週間で認められなくなりますが、その後も忘れたころに発作性の咳が出ます。 全経過約2~3か月で回復します。

成人の百日咳では咳が長期にわたって持続するものの、典型的な発作性の咳を示すことはなく、やがて回復に向かいます。軽症で感冒など、他の疾患との見分けることが困難です。 菌の排出があるため、大人の患者がワクチン未接種の新生児・乳児に対する感染源になることがあるため注意が必要です。

また、アデノウイルス、マイコプラズマ、クラミジアなどの呼吸器感染症でも同様の発作性の咳嗽を示すことがあり、鑑別診断上注意が必要です。

感染経路

患者の咳によって口から発せられる飛まつによる飛まつ感染や接触感染があります。

適切な治療をしないと長期間にわたって咳が持続し、百日咳菌が3週間前後患者から排出するといわれているので、一人の患者から多くの人に感染させてしまう可能性が高いです。

診断・治療等

百日咳は、百日咳菌の遺伝子を検出する検査や血液検査等で以前よりも感染を早期に診断できるようになりました。
百日咳菌に対する治療として、生後6カ月以上の患者にはエリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が用いられます。これらは特にカタル期では有効です。新生児ではこれらの抗菌薬は肥厚性幽門狭窄症を考慮してアジスロマイシンでの治療が奨められます。通常、患者からの菌排出は咳の開始から約3週間持続しますが、エリスロマイシンなどによる適切な治療により、服用開始から5日後には菌の分離はほぼ陰性とないます。耐性菌の出現を防ぐため、原則として感受性を確認し疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめることとしています(2018年現在、わが国ではマクロライド耐性菌の出現は認められていない)。痙咳に対しては鎮咳去痰剤、場合により気管支拡張剤などが使われます。

ワクチン等

百日咳は感染力だ強いため、ワクチン接種による予防が最も効果的です。わが国では従来の定期接種であった沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT)に加え、2012年11月から不活化ポリオワクチン(IPV)を加えたDPT-IPV(四種混合ワクチン)が定期接種に導入されています。

その他

学校保健安全法では、第2種の感染症に定められており、特有の咳が消失するまで又は5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで出席停止とされています。ただし、病状により学校医その他の医師において感染の恐れがないと認めたときは、この限りではありません。また、以下の場合も出席停止期間となります。

  • 患者のある家に居住する者又はかかっている疑いがある者については、予防処置の施行その他の事情により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまで
  • 発生した地域から通学する者については、その発生状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間
  • 流行地を旅行した者については、その状況により必要と認めたとき、学校医の意見を聞いて適当と認める期間

感染を防止するために

  • 生後3か月になったら、速やかに四種混合ワクチンを接種しましょう。
  • 長引く咳等の症状がある場合は、医療機関を受診し検査を受けましょう。
  • 咳がある場合、赤ちゃんに接する時は特に、手洗い、マスク等咳エチケットに努めましょう。

このページに関する問い合わせ先

福祉保健部 国保健康政策課 総務班

郵便番号:853-8501
長崎県五島市福江町1番1号(本庁舎)

直通電話:0959-88-9166
ファックス番号:0959-74-1375(直通)

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