五島市議会議長および議会事務局職員による公金支出に関する措置請求
更新日:2026年4月9日
公表日
令和8年4月3日
結果
却下
監査結果の詳細
請求日
令和8年3月2日
請求の要旨
請求の理由
- ア 財務会計上の行為又は怠る事実
令和6年10月2日に実施された弁護士相談について、当時の五島市議会議長及びこれに関与した五島市議会事務局職員が支出負担行為及び支出命令に係る決裁処理を行い、公金5,500円を支出したという行為。
- イ 行為又は怠る事実が違法又は不当である理由
五島市議会事務局は、五島市議会議員政治倫理条例に基づく審査請求の受理段階において、「立証不十分による却下」という結論を導き出そうとして職務権限を著しく逸脱し、不当な門前払いのための論理構築のために弁護士に相談したことにより公金を支出したことは、公金支出の目的として著しく正当性を欠き、違法かつ不当である。
請求の内容
監査委員に対して次の措置を求める。
- ア 本件弁護士相談料支出に関する事実関係(支出の決裁経過、支出目的、相談内容の範囲、却下判断との関係、関与職員及び決裁権者)を監査により明らかにすること。
- イ 本件支出が違法又は不当な公金支出であると認められる場合には、現議長に対し、当時の議長及び関与した職員らに対する損害賠償請求その他必要な損害補填措置を講ずるよう勧告すること。
監査の結果
監査委員の判断
請求の内容を法律上の要件に照らして審査しました結果、次の理由により不適法であるので却下しました。
判断の理由
住民監査請求は、正当な理由があるときを除き、当該財務会計上の行為があった日又は終わった日から1年以内の請求であることが要件とされているので、この要件を満たしているかについて検討しました。
1 当該財務会計上の行為があった日又は終わった日から1年以内の請求であるか。
弁護士相談料の支出の事務処理は、令和6年10月4日に支出負担行為及び支出命令が行われ、同月18日に支出が行われており、本件住民監査請求の提出時点で1年を経過していることは明らかでした。
2 1年を経過したことについて、正当な理由はあるか。
請求人は、弁護士相談の事実を初めて知り得たのは、令和7年11月28日開催の第1回五島市議会議員政治倫理審査会の議事録を請求し、開示された文書を確認した際であると主張するが、正当な理由の有無について判例は、特段の事情のない限り、当該普通地方公共団体の住民が相当の注意力をもって調査すれば客観的にみて監査請求をするに足りる程度に当該行為の存在及び内容を知ることができたと解される時から相当な期間内に監査請求をしたかどうかによって判断すべきであるとしています。
そして、通常の注意力でなく相当の注意力をもってする調査を正当な理由の有無の判断基準としていることの趣旨を考慮すると、住民が相当の注意力をもってする調査については、マスコミ報道や広報誌等によって受動的に知った情報だけに注意を払っていれば足りるものではなく、住民であれば誰でもいつでも閲覧できる情報等については、それが閲覧等をすることができる状態に置かれれば、そのころには住民が相当の注意力をもって調査すれば客観的にみて知ることができるものというべきであると判示しており、閲覧できる情報等については、情報公開条例に基づき、実施機関に対し、財務会計上の行為の完了の日と近接した日から、当該行為に関する公文書の開示請求をすることができ、実施機関は、非開示事由に該当しない限り、当該公文書を開示すべきものであるから、同条例に基づく開示請求をすることで相当の注意力をもって調査したことになり、逆に開示請求をしないままでいる場合には相当の注意力をもって調査したとはいえないと解するのが相当であると判断しています。
五島市においても情報公開条例を制定し、実施機関の保有する公文書の開示ができるようにしていることから、請求人の主張は、地方自治法第242条第2項ただし書きに規定する正当な理由とは認められないと判断しました。
3 結論
以上のとおり、本件請求は、法第242条に規定する住民監査請求の要件を満たさない不適法なものであるから、受理することはできません。
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このページに関する問い合わせ先
監査委員事務局 監査係
郵便番号:853-8501
長崎県五島市福江町1番1号(本庁舎)
直通電話:0959-72-6152
ファクス番号:0959-74-1994(代表)

