産地概要
更新日:2019年9月13日
五島は椿の産地
五島列島は、対馬暖流の影響を大きく受け、気候は年中温暖。全域にヤブツバキ(ツバキ原種)などの照葉樹林が広がります。
鬼岳
椿は下五島地域で、主に椿実の採取のために利用されてきました。特に久賀島では村制時代に椿をむやみに伐採することを禁止する条例が制定され、その条例は五島市となった現在にも引き継がれています。
これにより、椿が守られ、原生林や大木を島内各地でみることができます。
この椿を守りながら使ってきた結果として久賀島の風景は、平成23年9月に国の「重要文化的景観」に選定されました。
福江島の北西部に位置する三井楽半島には畑の原初的な形態といわれている円畑が広がっています。椿は冬場の強い北西風などの防風林として円畑を囲むようにして利用されたり、椿実の採種や薪炭材としても広く利用されています。
また、福江島の南東部に位置する大窄地区では、集落の開拓時に防風林(屋敷林)として植えられたものが大木となり、現在は県指定天然記念物「福江島の大ツバキ」(2本)として保護されています。
大窄の大椿
野生のヤブツバキは変種が発生しやすく、なかでも福江島玉之浦の山中で偶然発見された「玉之浦」が幻のツバキとして有名です。
玉之浦