藻場を活用したカーボンニュートラル促進事業
更新日:2022年12月7日
事業背景
海藻藻場によるCO2の吸収、炭素の固定「ブルーカーボン(※1)」と呼ばれ2009年に国連環境計画(UNEP)が報告書を発表したことにより「2050年カーボンニュートラル(※2)」の目標達成に向けた新たな収入源対策として期待されている。
近代では全国的に「磯焼け」と呼ばれる海藻藻場の消失現象が続いており、五島市では「磯焼け対策アクションプラン」を策定し、長期的に藻場の回復事業に取り組んでいる。
事業概要
海のCO2の吸収量(ブルーカーボン)を活用した温暖化対策の取り組む。
磯焼け対策さらなる促進に向け、組織体制の構築、藻場再生活動の実施及び五島市独自のクレジット認証制度などに取り組む。
事業内容
1ブルーカーボン推進組織の調査研究
本市の藻場の状況について研究を行い、CO2削減を促進するうえでの課題の抽出や調査研究を行う。
2ブルーカーボンオフセット制度の活用
企業の努力ではどうしても削減することができないCO2排出を、藻場再生活動への出資により相殺するクレジット認証制度についての調査研究を行い創設する。
(イメージ図)
3藻場再生活動の他地区への横展開
藻食性生物の駆除活動や母藻の供給活動など実績のある「五島モデル」を他地区へ横展開するとともに、「磯焼けバスターズ」を形成し、地区を超えた磯焼け対策に取り組む体制を構築する。
《五島モデル》
五島市ブルーカーボン促進協議会(2021年10月29日設立)
事業実施構成員
- 国立研究開発法人水産研究・教育機構水産技術研究所
- ジャパンブルーエコノミー技術研究組合
- 五島漁業協同組合
- 五島ふくえ漁業協同組合
- 奈留町漁業協同組合
- 五島市内漁業者グループ
- 福江商工会議所
- 五島市
(※1)ブルーカーボンについて
ブルーカーボンとは
2009年に国連環境計画(UNEP)によって命名された「藻場・浅場の海洋生態系に取り込まれた炭素」のこと。
ブルーカーボンの仕組み
- 浅海域のブルーカーボン生態系が、光合成で大気中のCO2を取り込む。
- 海藻等が枯死して海底に埋没し、炭素が蓄積される。
- 海藻等が潮流で外洋に流され、長期間中深層に溜まることで炭素が貯留される。
(イメージ図)
(※2)カーボンニュートラルについて
カーボンニュートラルとは
(カーボン=炭素ニュートラル=増え、減りもしない(中立))
2050年までに社会活動全体で排出量と吸収量・除去量をプラスマイナスゼロにしていきましょう、という取組のこと。
排出せざるを得なかった分について、同じ量を森林や海が吸収したり、人的に除去したりすることで、実質的にゼロにすることを目指しています。
(イメージ図)
このページに関する問い合わせ先
産業振興部 水産課 水産振興班郵便番号:853-8501
長崎県五島市福江町1番1号 (長崎県五島振興局)
直通電話:0959-72-7869
ファックス番号:0959-74-1994(代表)