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崎山沖の小立、大立、中立から成る立島

更新日:2020年5月1日

立島は、温帯なのにカツオドリを観察できる謎の島

立島の写真

五島に来て2年、これまで関わった海の国立公園は、ここ西海のほか西表石垣、三陸復興、山陰海岸とありますが、五島には五島にしかない特徴があります。

それは五島列島が、北端の宇久島を含む小値賀島火山群から、南端の黄島を含む福江火山群によって出来た、日本では珍しい火山列島だからです。

他に火山列島がある国立公園は、富士箱根伊豆国立公園の伊豆諸島だけですが、伊豆は今でも活発な火山活動がある一方、島数は遥かに少なく広域に点在しています。五島との違いは日本地図を広げれば一目瞭然です。

今は静かな福江島火山群の活動開始は74万年前。最新の噴火は噴火口不明で約2300年前と言われています。

ここで紹介する崎山沖の立島は、30万年前に活動を終えた小値賀島火山群の野崎島火山と似ていることから、福江島火山群の中では古い火山と考えられます。

立島は写真左から小立、大立、中立の3島から成ります。小立は、鬼岳や野崎島火山と同じ玄武岩溶岩。大立と中立は、その溶岩発生時の火山灰が高熱で溶けて固まった溶結凝灰岩なので、立島火山の噴火口は小立付近にあったのかもしれません。

さらに立島は、熱帯・亜熱帯に生息するカツオドリの大群を、温帯で通年観察できる世界唯一の島です。国内なら小笠原や八重山まで行かないと見られない絶景が、福江港から船で20分ほどの場所で見ることができます。

ぜひ世界に誇る滞在型エコツアーの資源として守り活用してもらいたいと願っています。

文/半田浩志(はんだ ひろし)

半田さんの紹介

半田さん近影

環境省西海国立公園五島自然保護官。生物学が専門で、霞ヶ関と各地の国立公園を往復しつつ、ある時はブラジルで外交官、ある時は宮内庁で陛下のお庭番を勤め、今は遣唐使の地に。

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