離島への引っ越し料金の相場は?引っ越し時の注意点・おすすめ業者まとめ
更新日:2024年8月20日
離島移住にかかるコストを試算する際に必ず通るのが引っ越し料金の見積もりです。本土とは違い、船を使った引っ越しになる可能性が高いので、その料金は引っ越し業者によりピンからキリまで。
そもそも料金の相場や離島への引っ越しに対応している業者など、わからないことだらけではないでしょうか。
この記事では離島への引っ越し料金の相場や引っ越し方法、おすすめの引っ越し業者などをまとめてご紹介しています。
目次
離島への引越し料金の相場はいくら?
まずは最も気になる離島への引っ越し料金の相場です。
引っ越し料金は移動距離と荷物の量によって大きく異なります。したがって、単身者と4人家族とでは、同じ距離でも荷物量が違う為、見積内容も変わってしまいます。
引っ越し業者の比較サイトである「引っ越し侍」がおこなった調査によると、移動距離と世帯構成(単身か家族か)別の平均的な料金は以下の通りです。
旧居からの直線距離 |
単身 |
家族 |
200km未満 |
約125,000円 |
約154,000円 |
200-500km |
約141,000円 |
約375,000円 |
500km以上 |
約312,000円 |
約454,000円 |
注)荷物量や港から島までの距離、時期などの諸条件に伴い変動します。
本土内での引っ越しを経験したことがある方であれば、陸送のみの引っ越し料金よりも高額であると感じるでしょう。なぜ離島への引っ越し費用は通常の引っ越しよりも高額になるのでしょうか。
その高額な理由は、陸送以外に船や飛行機を使った輸送が発生する為です。様々な輸送手段を利用する事で、トラックひとつで目的地まで到着する陸送のみの引っ越しよりも工数が増えてしまう為、そのコストが見積もり料金に上乗せされるのです。
また、そもそも船便や航空便は陸送よりも輸送コストがかかるため、船や飛行機での移動距離が長ければ長い程、見積額が高額になる傾向があります。
例えば旧居から新居までの直線距離が同じ200kmの場合で、船や飛行機での輸送距離が50kmのA島と100kmのB島とでは、距離が100kmあるB島の方が、引っ越し料金が高額になりやすいです。
また、海や空は陸と比較して天候の影響を受けやすいので、追跡サービスや紛失保証等のオプションも必須。
何かと追加料金がかかってしまうシチュエーションも少なくないので、陸送のみで完結する本土内での引っ越しの相場より、単身での引っ越しなら100,000円程度、家族での引っ越しなら200,000円程度、余裕を持って費用を準備しておくことをおすすめします。
離島引っ越しは高い?見積時に注意する3つのポイント
離島への引っ越しはトラックだけで完結できない為、トラックから船への積み替えなどが発生します。通常の引っ越しよりも所要時間がかかり、海上輸送も絡むので天候の影響を受けやすいという一面も。
見積時は総額だけでなく、以下3つのポイントも必ずチェックしましょう。
1.引っ越し料金の内訳
2.荷物紛失時の補償内容
3.追跡システムの有無と到着予定日
各項目をチェックする理由や、何をチェックしておくべきなのかを以下でご説明していきます。
1.引っ越し料金の内訳
離島への引っ越しはトラックでの輸送だけでなく船(または飛行機)ので輸送が絡みます。通常の引っ越しよりも内容が複雑で料金も高額になるので、その内訳を必ずチェックしましょう。
船便を利用した引っ越しの流れは大まかに以下のステップです。
1.トラックで搬出し港へ向かう
2.港の集荷場でトラックからコンテナへ積替え
3.船で離島までコンテナ輸送
4.離島の港の集荷場でコンテナからトラックへ積替え
5.トラックで搬入先(新居)へ向かう
このように工程が多く、通常よりも複雑なので、総額の見積もりだけではどこでどのような金額がかかっているのかわかりません。工程によっては方法を少し変更するだけで料金をいくらか抑えられる場合もあるので、見積内容の内訳の確認は必須です。
2.荷物紛失時の補償内容
前述の通り、離島引っ越しは工程が複雑で、最初の搬出から新居への搬入の間に荷物の積み下ろしが発生します。かかる工数が増えると、それだけトラブルに遭う確率も上がりますので、荷物が紛失、破損していた際にどのような補償があるのかは必ず確認しましょう。
また、業者により異なりますが、紛失時や破損時の補償は初回の見積時にはついていない場合が多々あります。その際はオプションとして追加する事になりますので、見積時または事前に担当者にご相談する事をおすすめします。
もちろん荷物が紛失や破損しやすいという訳ではなく、” 万が一”のケースに備えてという意味ですので、そこまで神経質になる必要もありません。
3.追跡システムの有無と到着予定日
通常の引っ越しでも同様ですが、荷物の到着予定日は必ず確認しましょう。離島への引っ越しは陸送だけでなく海上輸送も発生する為、通常の引っ越しよりも日数がかかります。
また、海や空を通るため、台風や豪雨など、自然災害の影響も受けやすいという一面も。
その為、通常の引っ越しでは考えられないようなトラブルが原因で荷物が遅延してしまう可能性を視野に入れておく事がおすすめです。
特に梅雨の時期や台風の多い時期に南部の離島へ引っ越す場合や、冬場に積雪量の多い地域を経由するルートを通る場合は、どうしても到着予定日より遅延してしまう場合があります。その際に追跡システムが利用できれば、自分の荷物が確実に運ばれていることがわかり、安心して待つことができます。
また、遅延している場合の問い合わせがしやすいのもポイントと言えるでしょう。
離島への引っ越しに対応しているおすすめ業者3選
相場や注意点がわかれば、最後に実際に見積もりを取ってみるのが良いでしょう。
以下では離島への引っ越しに対応しているおすすめの業者を3つピックアップしました。
1.IsLandex(アイランデクス)
2.日本通運
3.サカイ引越センター
それぞれ業者の魅力は以下の通りです。
1.IsLandex(アイランデクス)
IsLandex(アイランデックス)は、離島への引っ越しを専門におこなっている業者です。
特に沖縄、奄美、 宮古島、屋久島、種子島、佐渡島、五島(壱岐、対馬)などに強く、離島引っ越しに関するノウハウも豊富。
集荷と配送を同じ人が担当してくれるので、任せていられる安心感があります。
船での輸送用のコンテナへ無駄なく詰めるサイズの段ボールを提供してくれたり、荷造り時や引っ越し時の注意事項を教えてくれたりなど、離島専門の業者だからこそできる細やかなサービスが魅力です。
しかし、まだまだ対応エリアを拡大中の段階ですので、離島によっては対応できない場合があります。
2.日本通運
日本の物流大手の日本通運も、離島への引っ越しにおすすめしたい業者のひとつ。
日本通運の強みは、トラックと海上コンテナを全て自社便で対応している点です。その他、JRの鉄道網を利用した鉄道コンテナも利用ができるのもポイント。
荷物の少ない単身の方向けの引っ越しプランも用意されていて、いかなる世帯にも柔軟に対応可能です。
全て自社便だからこそできる安心の管理サポート体制は魅力的ですね。
一方で対応可能エリアや出航日が限定されている為、スムーズな日程で引っ越し作業を終えるには早めの見積もり依頼が必要になりそうです。
3.サカイ引越センター
「引っ越しのサカイ」でお馴染みのサカイ引越センターは設立から50年以上が経つ老舗の引っ越し業者です。
長きにわたって引っ越し業を専門におこなっている為、そのサービスの質と対応可能エリアの幅広さは国内トップクラス。対応するスタッフは社内での研修をしっかり受けた人のみである為、安心して大切な荷物を預けることができます。
サービスの質が高く、対応可能なエリアも多いのですが、一方で相場よりも若干高めの見積内容になる傾向があります。
まずは移住先の相談窓口で情報を収集しよう
インターネットで調べられる情報はもちろんですが、やはり最も信用できるのは地元の人や移住者の先輩の経験談です。
移住者を積極的に受け入れている離島であれば、移住相談窓口の開催や問い合わせ窓口などで気軽に相談できる環境が整っています。
また、先に離島移住を経験した方の生の声が聞けるセミナーやコミュニティを運営している自治体もあります。中でも五島市の移住相談窓口はLINEなどでも気軽に相談しやすい環境が整備されていて利用しやすいです。費用相場を確認したい方は、移住者がよく使っている引越し業者や引越し費用を抑える方法などを尋ねれば、参考になる情報を色々教えてくれます。
また、五島市への移住を検討している方向けに、東京や大阪、福岡などで定期的に対面の移住相談会や移住セミナーを開催しています。引っ越しに関する事だけでなく、生活環境やコスト面なども詳しく知ることができるので、興味のある方は参加を検討してはいかがでしょうか。
イベントの開催スケジュールは、離島移住促進サイト―住んでみらんかな 五島やけんよか!をご覧ください。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/iju/index.html
まとめ
本土での引っ越しとは勝手が違う離島への引っ越しですが、事前に情報を収集しておけば失敗も少ないです。情報を収集する中で、やはり地元の方の話は参考になる事が多いはずです。
前述の通り、移住相談窓口での相談や移住者のコミュニティなどでの情報収集をおすすめします。自治体によっては引っ越し費用の補助がでる場合もありますので、移住候補地の支援制度も併せて確認してみましょう。
引っ越しの費用は移住でかかる初期費用の中で比較的大きな割合を占める事ですので、面倒臭がらずに根気強く情報を集めてみてくださいね。
監修
五島市UIターン相談窓口スタッフ(長崎県五島市地域振興部地域協働課移住定住促進班スタッフ)
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