スローライフって何?田舎暮らしとの違いや地方移住で実現させるカギとは
更新日:2024年8月20日
ここ数年でよく耳にするようになった「スローライフ」という言葉。
スローライフとは「時間に囚われない丁寧な暮らしを実践する」ということなのですが、田舎暮らしや地方移住を通して、スローライフを実現したいと考えている人は多いはずです。
「田舎でのんびり、自然に囲まれたスローライフ」というのはイメージするとすごく素敵で魅力的ですが、現実はそう甘くもありません。
この記事ではスローライフについて解説し、田舎暮らしとの違いや、地方移住でスローライフを実現させるために重要なカギをご紹介します。
目次
スローライフとは
「スローライフ」と言っても、ただのんびりとダラダラ日々を過ごすことではありません。
まずはスローライフの定義や、どのような生活なのか理解を深めていきましょう。
この項目ではスローライフについてのメリットやデメリットについても解説していきます。
スローライフとは
スローライフは、簡単に言うと「時間に囚われない丁寧な暮らしを実践する事」です。
現在社会を生きる我々は、どうしても過剰な効率化や情報化を強いられ、常に時間や周りの価値観に縛られた慌ただしい生活スタイルになってしまいがちです。
そんな現代社会に疑問を抱く人々が実行し始めたのがスローライフの始まり。
明確な定義づけはありませんが、「効率化や利便性よりも人生や心のゆとりを大切にする」という考え方が提唱されています。
現代社会に身を置く人にとっては、そんなの無理と考える方も多いかもしれませんが、一方で、このスローライフの価値観に共感する人も多いです。
スローライフのメリット・デメリット
魅力を感じる方も多い「スローライフ」ですが、そのメリットやデメリットは何なのでしょうか。
まず、メリットとして大きく3つのポイントを挙げてみました。
- ストレスが減る
- 心身ともに健康になる
- 人生が充実する
3つのポイントと言いましたが、実は全てが良い連鎖として繋がっています。
時間に囚われず、自分の軸でゆったり丁寧に生活する事で、現代社会で蓄積されたストレスが減っていく事は間違いないでしょう。
そのストレスが減る事で心の負荷が減り、気持ちにゆとりが生まれます。
時間や心に余裕があると、人は新しいことにチャレンジしたり、生活スタイルにこだわりを持つようになってくるので、身体面の健康状態も保つことが出来たり、充実した毎日を送ることが出来るようになります。
一方でスローライフにはデメリットもある事は把握しておきましょう。
- 最初はストレスに感じる事も
- 仕事との両立が難しい
一つ目のデメリットである「最初はストレスに感じる事もある」という点ですが、やはり、慌ただしい生活から急にスローライフに切り替える事で、環境の変化にストレスを感じる場合もあります。
急にガラリと切り替えるのではなく、少しずつスローライフ寄りの生活スタイルへと切り替えていく事で、このストレスを感じずにスローライフを実現できるでしょう。
そして二つ目のデメリットである「仕事との両立が難しい」という点。
現代社会を生きながら、慌ただしく生活する人ほど、スローライフに憧れるものです。
そしてまずはプライベートの時間だけはスローライフを意識するというスタイルに挑戦する人も多いでしょう。
しかし、仕事が忙しい人だと、プライベートでゆっくりする時間を確保する為にスケジュール調整が必要になり、余計に忙しさを感じてしまう可能性もあります。
無理してスローライフを実行して、このような結果になってしまっては本末転倒。
以下で、都会で働きながらでも出来るスローライフについて解説していきます。
都会でもできるスローライフ
仕事が忙しい人は、無理に生活スタイルを変えるのではなく、休日や家に帰った後の時間だけでも、以下のポイントを意識してみましょう。
- 食生活を見直す
- 1日にやる事を減らす
- 1日5分、瞑想をしてみる
忙しくて食事はいつもコンビニ弁当やインスタント食品などで済ませてしまう方は、まず休みの日だけでも自分で食事を作るということを心がけてみてください。
日々の食生活を見つめ直し、丁寧に食事を取る事はスローライフのひとつです。
また、休日や空き時間はついつい予定をたくさん入れてしまいがちではありませんか?
そんな方はいつもより少しだけ予定を減らし、何もしない時間を作ってみてください。
「何もしない時間=無駄な時間」ではなく、「心のゆとりを生む時間」と認識することは、スローライフの第一歩です。
そんな色々、忙しくて出来ない!という方は、寝る前か出勤前に毎日5分だけ瞑想する時間を取ってみましょう。
目を閉じて呼吸に集中する事で、頭と心を整理する事ができます。
ただ心に余裕が生まれるというだけでなく、集中力がアップしたり、快眠効果があったりするので、瞑想を取り入れる事で日々の生産性が向上する効果が期待できます。
スローライフと田舎暮らしの大きな3つの違い
「時間に囚われない丁寧な暮らしを実践する」がテーマのスローライフのイメージとして、やはり直結してくるのは地方や田舎でののんびりとした暮らしです。
しかし、田舎に移住すればスローライフが実現すると思っているのは大きな間違い。
ここではスローライフと田舎暮らしの大きな3つの違いについて掘り下げていきます。
田舎暮らしは意外と過酷
田舎の一軒家に住み、自然に囲まれた生活を送る事でスローライフは実現できそうですが、実は意外と田舎暮らしは過酷です。
庭の雑草はものすごいスピードで生え、温かい時期は特にマメに手入れしないといけません。
寒い地域へ移り住んだら、夏は草刈り、冬は雪かきと、ゆっくりしたいのに休む暇もありません。
もちろん自分のペースでそれらを行い、楽しみながら生活をする事はスローライフにあたりますが、「田舎でただのんびりと、好きな事だけやって過ごす」を想像して移住すると、想像以上にやることが多くて、かえって疲れてしまうかもしれません。
田舎暮らしでも時間に追われている人はいる
スローライフは住む場所よりも自身のライフスタイルや価値観の部分の話なので、必ずしも田舎暮らしとは直結していません。
田舎暮らしをしていても仕事や家事が忙しく、時間に追われて慌ただしく生活している人はいます。
たとえ田舎暮らしを実現できたとしても、自身のマインドや生活習慣をスローライフ寄りに持っていく事を意識しなければ、田舎暮らしでも都会で過ごしていた頃と同じような慌ただしい日常を送ってしまう可能性が高いです。
田舎に住まなくてもスローライフは実現できる
都会でもできるスローライフの方法は実際にあり、前の項目でもお伝えしました。
その為、スローライフを実現する為に田舎暮らしにこだわる必要はありません。
ただ、やはりイメージするスローライフが田舎移住を実現させてこそ完成する人は多いです。
まずは今いる環境の中でスローライフを実践しながら、田舎移住に向けた準備を進めていくという手順の方が、失敗やギャップを感じずに実現できるでしょう。
地方移住でスローライフを実現させるポイント
スローライフや田舎暮らしの現実についてわかったところで、最後に地方や田舎に移住してスローライフを実現させるために重要なポイントについてご紹介していきましょう。
心地よく生きられる移住先を見つける
地方に移住して、スローライフを送りたい方は、大前提として「自身が心地よく生きられる移住先」を見つける必要があります。
それが生まれ育った地域でも、縁もゆかりもない場所でも構いませんが、移住先を妥協して選んでしまうと、移住後に居心地の悪さや環境への不満を感じてしまう原因になる可能性もあります。
まずは「ここで暮らしていきたい!」と感じる場所を見つけてください。
自分のペースで働ける仕事を見つける
地方移住を実現し、移住先で仕事を見つけて、田舎でスローライフ実現の第一歩だ!と喜んだのも束の間、実際に働き始めると、人手不足で仕事が忙しかったり、家から職場までの距離が遠い上に車通勤で、毎日の通勤に疲弊してしまったりする可能性もあります。
これではせっかく移住しても都会での暮らしと何ら変わりなく、心がすり減ってしまいます。
仕事を探す際には、その仕事は自分のペースで働くことが出来るのか?という疑問は常に投げかけることをおすすめします。
自然と共存することの意味を理解する
自然に囲まれた生活は癒しの効果があり、心も豊かになりそうなイメージがあります。
実際にそのようなメリットを感じる部分は多々ありますが、一方で虫や爬虫類との遭遇率が上がるため、駆除や予防を行う必要があったり、常に家の周りや庭の手入れをマメにしなければいけなかったりという、都会の生活にはない+αあることを理解しておく必要があります。
完全移住ではなく二拠点生活から始めてみる
ここまでで田舎移住でスローライフを実現したいと考える方に向け、不安を煽るようなことも含めてお話ししてきました。
恐らく「私にできるだろうか」と不安になっている方もいるでしょう。
そんな中でも、やはり田舎移住でスローライフを実現したいと考える方は、急に完全移住してしまうのではなく、二拠点生活から始めてみるというのもひとつの方法です。
長期休暇や土日などに田舎を訪れ、のんびりと自分の時間を過ごすだけでも、十分スローライフを実現していると言えます。
まとめ
この記事ではスローライフについて解説し、田舎暮らしとの違いや実現のカギについてお話ししました。
スローライフを実現させるために、生活環境面は大事なポイントになりますが、どこに住むかと同じくらいか、それ以上にどんな生活を送るかという点がキーポイントとなります。
そういう意味では、都会に住みながらスローライフを実現させていく事も可能です。
田舎移住を通してスローライフを実現させたいと考えている方は、まずは移住候補地の移住者向け相談会に参加してみたり、実際に現地に赴いてみたりするのもおすすめです。
国内の人気移住先のひとつである長崎県の五島市は、定期的に移住者向けのイベントやセミナー、相談会などを開催しています。
興味のある方は五島市の離島移住促進サイト―住んでみらんかな 五島やけんよか!から申し込んでみてはいかがでしょうか。
https://www.city.goto.nagasaki.jp/iju/index.html
監修
五島市UIターン相談窓口スタッフ(長崎県五島市地域振興部地域協働課移住定住促進班スタッフ)

移住者も地元出身者もいる「五島市UIターン相談窓口」スタッフは、以下の4人。
〇移住支援員…2018年に東京都からIターン
〇移住支援員…2006年に結婚を機に、長崎県長崎市からIターン
〇移住支援員…約17年間島を離れ2004年にUターン。福岡、広島在住経験あり。
〇職員…生まれも育ちも五島列島福江島。6年間だけ島を離れ、2002年にUターン。
関連リンク
- コラム|憧れの離島移住|人気の離島5選と離島移住を実現させるために押さえておきたいポイント
- コラム|島暮らしを実現させたい!移住後に後悔しないための事前準備やおすすめの離島
- コラム|島移住の不安を解消!移住者受け入れ環境や移住支援制度が充実している5つの島
- コラム|五島列島へ行こう!目的別おすすめスポット&アクティビティとご当地グルメ
- コラム|地方移住をはじめよう!メリット・デメリットや物件探しのポイント
- コラム|魅力あふれる地方移住!移住先選びのポイントとおすすめ都市ランキング
- コラム|憧れの田舎移住!失敗する原因と成功の為に押さえておきたいポイント
- コラム|移住前に絶対確認したい移住支援制度!支援が充実している自治体まとめ
- コラム|Uターン移住とは?メリット・デメリットや支援制度を徹底解説!
- コラム|離島への引っ越し料金の相場は?引っ越し時の注意点・おすすめ業者まとめ
- コラム|島への引っ越し料金を節約するには?方法と注意点を押さえて賢く引っ越し!
- コラム|今Iターン移住が注目されているのはなぜ?メリット・デメリットや人気の移住先をご紹介
- コラム|地域活性化はなぜ必要?成功に必要なポイントと5つの自治体の成功例
- コラム|地方移住成功のカギ!補助金制度のある自治体と失敗しないポイントとは?
- コラム|新生活で必要なものは何?離島移住ならではの必需品もチェックリストでご紹介
- コラム|引っ越しに必要なものは何?手続きや引っ越し作業・初日に準備したいものを一挙紹介!
- コラム|田舎移住で憧れの古民家暮らし!メリット・デメリットや活用したい支援制度まとめ
- コラム|地方移住での仕事はどうする?地方での仕事の探し方や種類を実例付きでご紹介
- コラム|いま注目される二拠点生活とは?メリット・デメリットや費用、おすすめ自治体などを徹底解説
- コラム|二段階移住とは?魅力や注意点、失敗や後悔しないための秘訣
- コラム|単身での移住の魅力とは?メリット・デメリットや移住先の探し方を徹底解説